12月から2月にかけて、ミッドタウン名駅サテライトにて、毎月1回のペースで名古屋市職員を対象に連続セミナーを開催しました。「地方財政」「情報法制」「ユニバーサルデザイン」の3テーマを扱い、参加者にとって研鑽を積む好機となりました。
【第1回 | 経済学】高齢化社会の抱える問題点 – 財政からの視点
講演内容
高齢化社会がもたらす問題のひとつに、財政への影響があります。今回の講演では、給与所得者を対象とした、住民税の変動に関するお話が中心でした。高齢化が進むと長期的には税収が減るといわれますが、所得の高い年齢層が増加すれば短期的に税収が増える可能性もあり得る、という見解が示されました。
大学院経済学研究科 教授 森田雄一
【第2回 | 人間文化】情報法制の現在と今後の展望
講演内容
近年の公文書管理の動向もあり、行政が保有する情報への注目は、かつてないほど高まっています。今回の講演は、現在の情報法制に照らして、行政としてどのような姿勢で向き合うべきかについての内容でした。情報法制はアメリカをはじめとする海外の方が進んでおり、日本も海外から学ぶべき点は多いといいます。
大学院人間文化研究科 教授 小林直三
【第3回 | 芸術工学】ユニバーサルデザインのこれまでとこれから
講演内容
「ユニバーサルデザイン」という言葉が登場して30年以上が経ちました。ただ、日本では本来の意味とは異なり、「バリアフリー」と類似する言葉として理解され、結果として本来の意味からはやや離れて捉えられているきらいがあります。こうしたユニバーサルデザインは今後、人間中心のデザインへとどう発展していくかが問われています。
大学院芸術工学研究科 准教授 大坪牧人